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日本企業・中国企業の事例から探る中国年中商戦「618」徹底解説セミナー【セミナーレポート/資料無料ダウンロード可】

中国ECの最大の商戦期と言えば11月11日の「独身の日」ですが、独身の日の次に大きい商戦期が「618」です。中国展開を実施中・検討中の企業にとっては非常に重要な商戦期となっています。

独身の日での国別売上高ランキングでは、日本が4年連続で1位を獲得するなど、日本商品の人気は高いものの、中国国産ブランドの成長・リベンジ消費など中国消費動向の変化などもあり、今回の618は非常に注目されました。

今回は、アライドアーキテクツが運営する「中国マーケティングラボ(CNMLab)」と一般社団法人日本美粧協会が運営する「ChinaCosmeticLab」という、企業の中国展開に役立つ様々な情報を発信する2つのメディアが初めてコラボレーションし、6月30日に開催したセミナー「日本企業・中国企業の事例から探る中国年中商戦618徹底解説セミナー」から、アライドアーキテクツ講演「中国年中商戦「618」の振り返りと独身の日(W11)に向けたマーケティング手法」の一部をご紹介いたします!

記事の最後では、セミナーで使用した実際の資料を無料でダウンロードしていただけます!

618の数値データの振り返りから日本企業と中国企業の取り組み事例、618の結果を踏まえた今年の独身の日への対策まであらゆる角度から618を徹底解説した本セミナー、ご興味がある方は記事を読んでいただいた後、ぜひ資料もダウンロードください!

 

2020年6.18商戦の振り返り


2020年の618はTmallが6,982億元、JDが2,692億元の売上結果となりました。

618は6月18日だけではなく、5月下旬から予約販売が始まっており、この予約販売期間も含めた合計での売上となっています。中国EC最大の商戦期「独身の日」も、618と同様に予約期間が設けられているため、商戦期における売上向上を目指すためには予約期間の前にプロモーション施策を行なっておくのが有効です。

 

 

越境ECで最もシェアを占めている天猫国際の売上は、前年対比43%伸長しました。コロナウイルスの影響も考えられますが、直送での販売が前年対比約200%伸長、さらに4,000の海外ブランド(中国ブランドを除く)が前年対比で売上が2倍になりました。

 

右側は中国の一線都市ごとの前年対比の売上結果で、平均すると約40%の売上の成長が見られました。都市によって人気の商品が異なっており、上海では日本の美容機器、広州では日本のシートマスクが人気となっています。



2020年の618商戦で特に注目されたのが「ライブコマース」です。

アリババがライブコマースに特化して提供しているアプリ「淘宝直播」では、約200名ものタレント・有名人がライブ配信に出演したことが発表されました。また、ECプラットフォームだけでなく、今注目されているドウインや快手といったショート動画プラットフォームでもライブコマースが活発に実施されました。

 

618のライブコマースにおける大きな特徴が「ライブコマースの出演者」で、大きく「タレント・有名人」「KOL」「企業経営者」「店舗運営者」の4つに分類されます。

 

 

今年に入り注目されているのが「企業経営者」です。また、既存顧客を中心に展開するEC店舗運営者によるライブ配信なども行われています。

 

ライブ配信前にはWeibo上での告知も積極的に行なわれています。アリババがWeiboに出資していることからWeiboと淘宝直播の連動も実現できているため、ライブ配信前にWeiboで告知をしたりWeibo上でライブ配信が視聴できることから、618期間で多くの視聴者をライブ配信に集める施策が活発に行なわれていました。

 

 

ライブコマース市場について


ここからは中国ライブコマース市場がどの程度盛り上がっているのか、データもご紹介しながら説明いたします。

 

 

2019年のライブコマース市場規模は4,338億元と発表されています。今年は2019年と比較すると約2倍程度の成長が見込めるのではないかと言われており、9,610億元程度の市場規模に成長すると予測されています。

 

その中でも淘宝直播は2019年の時点で2,000億元と、市場規模の約半分程度のシェアとなっており、大きなマーケットを握っていることが分かります。ライブコマースのユーザーは2019年時点で5億人を超えており、ライブコマースはここ数年で急速に一般化され、今後も成長していくと言えるのではないかと考えています。

 

 

2019年と2020を比較して淘宝直播のユーザーを見てみると、女性ユーザーはどちらも多いものの、2020年は男性ユーザーの割合が伸びています。また、世代で見てみると95年以降生まれのZ世代のユ-ザーが伸びています。取引の全体額も伸びており、ライブコマースを利用するのが一般化されてきたということが、このデータからうかがえます。

 

 

 

こちらは淘宝直播の人気KOLランキング(売上順)と越境EC店舗ランキングです。プラットフォームごとに人気KOLは異なりますが、ランキングは常に変動するものなので、起用する際にはこのようなランキングもしっかりとチェックしておくことをお勧めします。

 

越境EC店舗ランキングでは、やはり日本の店舗のシェアが大きい結果になっています。また、様々な種類の商品がランクインしていることから、ライブ配信で売れる商品の幅が拡大してきたということが言えます。

 

 

ライブコマース成功のポイント


このように注目されているライブコマースですが、ただ人気の人を起用すれば成功するというわけではなく、やはり内容やコンテンツは非常に重要です。

 

 

ライブコマース限定での特別な割引や特典を用意し、「今買う理由」を作ることがまず重要です。また、事前告知/直前告知をしっかりと行ない、多くの視聴者を集めることも大切です。さらに、「ライブ配信をすれば売れる」というわけではなく、割引をするタイミングやライブ販売機能を利用するタイミングを事前にきちんと設計しなければいけません。また、キャスティングの際には「出演者が推したい商品かどうか」をしっかりと確認し、出演者と商品の相性を見極めます。ライブ配信中、ユーザーから商品に対しての質問がたくさん投げかけられるため、しっかりと回答するためには出演者の商品理解度、さらに双方向性のあるやり取りという要素もライブコマースが成功するかどうかを大きく左右するポイントになります。

 

ライブコマースのメリットとしては、短期的に売上を獲得できること、また、新規顧客の獲得ができることです。

 

一方で課題点としては、割引や特典を用意するため、値崩れが起こり、リピート顧客が獲得できるのかという点です。その中で中長期的にどのようにして顧客を作っていくのかがライブコマースの重要なポイントになります。

 

 

今年の618での日本企業のライブコマース事例


今年の618では、弊社にて在日中国人KOL「林萍在日本」さんを起用し、淘宝直播でライブコマースのプロモーション支援を実施、約2時間で数百万円の売上を実現しました。Weibo上での事前告知や割引・購入者特典を設計し、最も推したい商品を事前にKOLのWeiboアカウントで“お気に入りのバッグ” として詳しく紹介したことで、当該商品は数百個以上の販売実績を達成することができました。このライブ配信には企業のご担当者様も出演され、KOLの方が回答できないような細かい質問に関しては企業担当者様が詳しく回答することで、視聴者からの幅広い質問に回答でき、満足度も非常に高いことがうかがえます。

 

 

また、この4月から6月にかけてSNSプロモーション、特にKOLプロモーションに関しては、プロモーション手法に大きな変化が起こっています。

 

 

 

1つ目は、「公式キャスティングプラットフォームの活用」です。

プラットフォームが提供している公式のキャスティングプラットフォームを利用せずにKOL広告を配信した場合、投稿が削除されたり閲覧が伸びないという現象が発生することが分かっています。そのため、公式キャスティングプラットフォームを利用してKOL広告を配信することをお勧めします。

 

2つ目は、「KOL/企業公式アカウント経由でのWeiboからTmallへの誘導方法の変更」です。

KOLの場合はKOLキャスティングプラットフォームを活用、また、今まではコメント欄にTmallのリンクを付けて誘導するという方法が一般的でしたが、現在はTmall発行リンクでの接続が必要になりました。また、企業公式Weiboアカウントの場合、Weibo小店という新しい機能を通じてTmallに誘導することになりました。

 

ドウインに関してもKOLからTmallへの誘導は、ドウイン広告を活用して誘導することになりました。このように、トラフィックを誘導するという事に対して618前に様々な変化が起きています。



 

セミナーではこの後、実際に中国展開している企業の取り組み事例や今から始める独身の日に向けた取り組みについて紹介させていただきました。以下から企業の活用事例も掲載している実際のセミナー資料を無料でダウンロードいただけますので、ご興味のある方はぜひダウンロードしてください!

 

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