中国マーケティングラボ

【事例から学ぶ】在日中国人(KOC)を活用した中国マーケティングの実態やその効果とは?

 

いま中国マーケティングで注目されている概念「私域流量・KOC」


近年、天猫や京東といった巨大ECプラットフォームへの大量の流入(広域流量)ではなく、自社媒体やWeChatの企業アカウント、WeChatグループといった独自の場所やコミュニティへの流入(私域流量)を重要視する流れができており、各社が力を入れています。

そのような流れの中、今までのように広告コンテンツを配信し、大量のユーザーを獲得するだけでなく、企業やブランドのファンを育成し、コアなファンになってくれるような仕掛けやKOCKey Opinion Consumer / 自分たちが実際に体験した信頼性の高い情報を発信することで、影響力を有する消費者と連携したマーケティングが必要になってきています。

 

そこで今回は、美容への感度が高い2,000人が参加する、日本最大級の在日中国人女性コミュニティ「BoJapan」や、BoJapanを活用したマーケティング支援サービス「チャイナタッチ」の日本企業の中国向けマーケティング事例を交えながら、その実態や成果をご紹介します。

 

 

日本最大級の在日中国人女性コミュニティ「BoJapan」


 

2018年9月に立ち上げ、2020年4月現在、美容への感度が高い在日中国人女性が約2,000人登録しています。

 

BoJapanの優良ユーザー、いわゆるKOCがコミュニティ化されたWeChatグループでは、コミュニティマネージャーがグループ内の会話を活性化させ、在日中国人ならではの会話が毎日活発に行われています

 

在日中国人という特性上、中国本土の友人・知人から日本に関しての相談もよくされており、中国SNSを通して日本のリアルな情報やトレンドを中国本土へ届ける橋渡し役として、日本企業のマーケティング施策において活躍しています。

 

 

んなBoJapanメンバーが関わっている日本企業のマーケティング施策はオンラインサンプリング、体験会、企業公式SNSアカウント投稿の拡散など多岐に渡っています。今回は、実際にBoJapanメンバーが関わった日本企業の中国向けマーケティング施策の内容と効果を具体的にご紹介します。

 

 

【事例1】 コーセー雪肌精 オンラインサンプリング+体験会


 
「雪肌精」はコーセーの重点グローバルブランドのひとつとして、海外でも共通のプロモーションを展開しており、国内外、年代問わず、幅広く愛用されています。インバウンドでの人気や知名度も高く、世界中で人気の雪肌精が、新商品の発売タイミングに合わせてBoJapanメンバーを起用したオンラインサンプリング+体験会の施策を実施しました。
 

従来から「雪肌精」はインバウンドで人気のブランドでしたが、さらに若い世代にも再認知させ、売上を拡大することを目的として実施したこの施策。オンラインサンプリング施策では、商品サンプルの体験レビューが2週間という短期間で拡散性の高いWeiboに236件、雪肌精のターゲット層である若年層の女性がよく使っているREDに186件、合計400件以上生成されました。

また、新商品の開発背景や商品特長を正しく理解し、深いブランド体験をしてもらうことを目的に開催した体験会では、ブランド・商品を知り尽くしたコーセーのスタッフによる「雪肌精」および新商品の紹介、商品の特長を正しく理解できるように肌への浸透力をリアルに再現したデモンストレーション、さらに実際に商品を手に取って自身で体験してもらった上でのアンケート調査といった、ブランドや商品を深く知ってもらえるようなコンテンツを設計しました。
 
 
結果的に、1ヶ月間で、中国主要SNS(Weibo、WeChat、RED)において約450件もの良質なクチコミを発生させるという成果を生み出しました。1人から複数のSNSへのクチコミが発生しているケースもあり、ブランド・商品に対するBoJapanメンバーの熱量の高さがうかがえました。
 
 
【事例2】 日用品メーカー(ママ向け商品)商品体験会

ママ向け商品を取り扱う日用品メーカーD社は、製品特徴の理解と中国SNSにおける好意的なクチコミの創出を目的として、BoJapanメンバーを招待した商品体験会を実施しました。
 

商品体験会では、ショールームの見学や日用品メーカーD社のスタッフによる商品説明を通じて、商品への理解を促進することができました。また、参加者アンケートを実施し、BoJapanメンバーの声から、中国市場で認知拡大するための示唆を集めることに成功。39名の体験会への参加に対して、SNSの投稿数が54件(投稿率142%)と非常に高い口コミ生成率を実現できました。BoJapan体験会を通して生成された口コミは、深いブランド体験をした上で生成されるため、自然発生する口コミに比べてブランドへの興味や関心、理解が高い、良質な口コミという特長があります。

 

【事例3】 meeth コンテンツシェアによる情報拡散と購買意欲の醸成


BoJapanを起用したプロモーションは、サンプリングと体験会だけではありません。メンバーの美容への高い感度や活発なコミュニケーション、情報シェアといった特徴を生かした情報拡散施策も実施しています。

美肌研究家・ソンミがプロデュースするスキンケアブランド「meeth」は、認知拡大と購買意欲の向上を目的に、BoJapanの公式WeChatアカウントでの記事コンテンツ配信とモーメンツへの投稿、さらにWeChatグループ内でコミュニティマネージャーがmeethについての会話を促進しました。コミュニティ内では、BoJapanメンバーの自発的な情報のシェアや商品やブランドへの好意的なコメントのやり取りが発生し、購入場所をたずねるメンバーもあらわれました。

美容への感度が高いBoJapanメンバーだからこそ、美容に関する話題は特に情報拡散が発生しやすく、グループ内で話題が盛り上がることで購買意欲を向上させたり、醸成させることが可能です。

 

上述事例とは別に、meethが実施したブランド体験会の詳細はこちら:https://www.aainc.co.jp/news-release/2020/02042.html

 

ご紹介したようなBoJapanを活用していただいている企業様の中には、一回だけではなく、複数回継続してBoJapanを活用した施策を実施されている企業様もいらっしゃいます。継続してBoJapanを活用したプロモーションを実施することによって、口コミの増加だけでなく、ブランドや商品を深く理解し、愛してくれるコアファンへの育成にも繋がります

昨今、巨大ECプラットフォームではユーザー獲得のために熾烈な露出枠の奪い合いが避けられず、口コミを増やすための施策は避けられない状況になりつつあります。ブランドを深く理解し、愛してくれるコアファンを作り増やしていくことは、必ず企業にとって重要な価値になるはずです。

 

この他にも、BoJapanを活用した様々な日本企業の中国マーケティング成功事例をご紹介しています!

ぜひたくさんの事例をご覧になり、中国マーケティングで成果を出すためのヒントを探っていただければ幸いです。

 

 

 

 

 

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